あなたは”ベンチャー企業”と聞いて何を連想しますか?
クリエイティブな仕事でしょうか。それともやりがいのある仕事でしょうか?
ベンチャー企業は確かに創立間もないできたての企業で、将来性もありそうなイメージがありますが、全てのベンチャー企業が将来性があるわけではありません。
私は過去に4年半、いわゆる”ベンチャー企業”で働いたことがあります。
当時その会社で働きたいと思い、転職エージェントのバックアップを受けて見事転職に成功しましたが、それからの4年半は本当に苦労の連続でした。
今回は私が実際に体験した”ベンチャー企業での4年半”についてお話しようと思います。
目次
ベンチャー企業の定義
私の話をする前に、最近耳にする事が多くなった”ベンチャー企業”について整理しましょう。
ベンチャー企業と聞いてイメージするのは、おそらく”若手経営者が新しい事業を立ち上げた””新しいビジネスモデルを確立して、これから広めていく企業”といったイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
ベンチャー企業の定義
時代のニーズを背景に、独自の技術や製品で急成長していく企業を「ベンチャー企業」と呼んでいる。普通この呼び方は、新規に興され、創業からあまり時が経っていない企業に対して用いる。
出典:https://kotobank.jp新しい技術、新しいビジネスモデルを中核とする新規事業により、急速な成長を目指す新興企業
出典:経済産業省【ベンチャー企業の創出・成長に関する研究会 第1回 資料】
などと挙げられています。
イメージとしては大体合っていると思います。
要するに【創業間もない企業】や【新しい技術や製品を武器に成長していく企業】という事ですね。
但し、大手企業が新しい技術を開発し、商品として販売しても、ベンチャー企業にはなりません。
では、創業間もない企業はすべてベンチャー起業かというと、実はそうでもないのです。
中小企業とベンチャー企業の共通点
創業間もない企業がすべてベンチャー企業というわけではありません。
全てがベンチャー企業であるなら、中小企業の経営者は『うちはベンチャー企業だから』といった方が聞こえは良くなりますよね。
では、中小企業とベンチャー企業はどうやって切り分けるのがいいのでしょうか。
中小企業とベンチャー企業を切り分ける前に、まずはお互いの共通点をあげてみましょう。
従業員・資本金
中小企業もベンチャー企業も創業時の従業員数は多くはないでしょう。
中小企業基本法では、中小企業として起業するには資本金、従業員数が業種によって定められています。
資本金は5千万円以下から3億円以下、従業員数は50人以下~300人以下です。
ベンチャー企業もこの範囲で起業する事がほとんどなので、資本金と従業員数で切り分けるのは難しいですね。
企業家(アントプレナー)
どんな事業にせよ、事業を興すにはその中心となる企業家の存在が必要です。
ベンチャーでも工場でも、起業するには企業家が必要ですね。
この2つの項目で判断すると”中小企業”の中には【ベンチャー企業と中小企業が存在する】という事になります。
ベンチャー企業と中小企業の決定的な違い
ではベンチャー企業と中小企業では他に比べられるところはあるのでしょうか。
ベンチャー企業と中小企業を切り分けるには、前述のベンチャー企業の定義のある点で切り分ける事ができます。
それは”独自の技術や製品で急成長していく企業”であるかどうかという事。
中小企業とベンチャー企業は決定的にこの部分に違いがあります。
ベンチャー企業は新しい製品や技術を販売して成長していく企業です。
つまりまだ世間には広く認知されていないので、起業が成長するには多くの苦労やリスクが付きまといます。
具体的な例を挙げると、【クラウドファンディング】などで有名な”株式会社CAMPFIRE”などはベンチャー企業と言えるのではないでしょうか。
クラウドファンディングとは、インターネットを通してクリエイターや起業家が不特定多数の人から資金を募ることを言います。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、製品開発やクリエイティブ分野などで利用されることが多いです。
引用:https://camp-fire.jp
私が入社したベンチャー企業・・・実は・・・。
入社前の面接は社長が直々に行ってくれました。
その際、会社の概要や今後の展望、採用後のポストと目標について熱く語ってくれ、2回の面接の末、見事採用の運びになったのです。
当時の会社の母体はクリーニング業で、私の所属した会社は新たに立ち上げた子会社的な所。
業務としてはクリーニングに携わる部門が中心で、布団の洗濯工場や靴やバッグなどのリペアやメンテナンス、そして衣料品を扱う部門などがありました。
私の配属先は某衣料品店の店長業務でした。
入社の前の面接や入社後の会議でよく耳にしたのが『創設間もない若い会社』『うちはベンチャー企業』『新しい働き方を目指す』という言葉です。
ですがよく考えてみると、ベンチャー企業と中小企業の切り分け方としてあげた”独自の技術や製品で急成長していく企業”にはどう頑張ってもあてはまらないのです。
まぁ、当時の私も【創業間もない会社=ベンチャー企業】と考えていたので特に違和感はありませんでした。
ですが、厳密にいうと私の入社した会社はベンチャー企業ではなく、実は単なる中小企業で、大元クリーニング業の売上がないと存続すら危うい会社だったのです。
ベンチャー企業と中小企業の見極めは情報収集が重要
私のように、ベンチャー企業と中小企業の見極めができていないと、入社後に「あれ?」と思うことになります。
あなたがベンチャー企業に転職したいと思うのであれば、その会社の事業内容、創設時期、従業員数などを事前に調べておく事が重要になります。
もう一度言っておきますが、”中小企業”の中には【ベンチャー企業と中小企業が存在する】という事を忘れないでください。
どんなに求人広告の文言に”ベンチャー企業”と書かれていてもそれを鵜呑みにしないように注意しましょう。
ベンチャー企業の文言を見たり聞いたりしたら、必ずその企業の情報を集める事をおすすめします。
ベンチャー企業で働く事は苦労は多いがやりがいはある
ベンチャー企業は聞こえがいいですが、軌道に乗るまでは本当に大変です。
なにせ独自の技術やサービスで利益をあげなければいけないのです。
独自のものというのは、一般的に認知されていない事が往々にしてあります。
つまり【別に今いらないんじゃない?】と思われても仕方ないのです。
【いらない】から【必要】になるまでの道のりが本当に苦労の連続です。
ちょっと前までいらなかった”あの商品”
例えば、今では当たり前のように売られている”ミネラルウォーター”
1983年に”六甲のおいしい水”が日本で初めて発売され、ミネラルウォーターの先駆けとさています。
ですが1980年代の日本では「水なんて買って飲むものじゃない」といわれていました。
蛇口をひねれば水が飲めるんですから、わざわざ水を買うなんて事は想像もしなかったと思います。
ですが1990年代に入り水道水の危険性がメディアで取りざたされてくると、国民の水への見方が変わります。
1990年代の中頃から”ウォーターサーバー”なんて商品が家庭に広まっていきました。
今では水を購入するのは比較的あたり前となっていますが、昔はそうではなかったので、水を販売するのはまさにベンチャーだったんです。
特にウォーターサーバーは発売当初本当に見向きもされていなかったのですが、今では多くの企業がさまざまなサービスを展開しています。
その苦労を乗り越える事がベンチャー企業で働く事の醍醐味ともいえるでしょう。
ベンチャー企業は苦労が多いですが、それを乗り越えた時の達成感、やりがいは安定した企業に転職するよりもはるかに感じる事ができるはずです。
あなたはベンチャー企業に転職する勇気がありますか?
「そろそろ転職しようかな…」
「いつかは転職したい…」
そう思っていても、今の仕事が忙しくて休日はクタクタ…。
「転職したくても疲れきっていて気力がない…」という人はいませんか?
「転職活動が大仕事」という人はぜひ”転職エージェント”を上手に活用しましょう。
転職エージェントはあなたが”天職”に就くためのマッチングのプロです。
どんなに疲れていてもエージェントはあなたにあった仕事を見つけてくれますので、転職活動が大仕事になっている人は転職エージェントを活用して転職を成功させましょう。
転職エージェントを初めて利用する人はなにかと不安も多いかもしれませんが、ぜひ当サイトの記事を参考に転職を成功させてください。
当サイトでおすすめしている転職エージェントも下の記事で紹介しています。
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