転職活動を精力的に行なっていると、「面接の結果待ちが何社かある」という状態も珍しくありません。
テンポよく転職活動を行うのであれば、複数社結果待ちがあったとしても不思議ではありません。
ですが
「会社の面接予定があるのに既に他の会社から内定を貰った」
といった場合「面接を続けてもいいのか？」という疑問もあるかもしれません。
今回は【転職活動で内定を貰った後でも面接をしても問題ないのか？】といった部分にフォーカスしてご紹介します。
目次
内定をもらっていても面接をして良いのか？
転職活動をする場合、“内定をもらっている状態で他の企業の選考を進めてもよいのか？”という問題で悩む方も多いのではないでしょうか。
マナーとしては断るべきなのではないかと思う人もいるかもしれませんが、この場合、内定をもらっているからといって面接を断る必要はありません。
できるだけ良い条件の仕事に就きたい、第一志望ではなくてもたくさんの企業に応募して、これからの進路を確かめたいというのは当然のことです。
また、リスク管理という面から見ても、ひとつ内定をもらったからといっても、他の企業で進んでいる選考を途中で辞退するといった行動をとる必要はありません。
ですが、すでに第一志望の企業から内定をもらっている場合には、面接の予定があったとしてもそれは断ったほうがいいかもしれません。
というのも、第一志望の企業はあなたが一番入社したい会社です。
ですので第一志望の会社に入社すると決めているのに遊び気分だとか、ちょっとした見学気分で別の企業に面接の時間を取らせることは、相手先に非常に失礼になる、マナー違反の行動です。
もしまだ第一志望の企業から内定をもらっていない、または今まで第一志望だと考えていた企業から内定をもらっているけれど、相手といろいろな話をしたうえで迷いが出てきたといった場合には、進んで別の企業の面接を受けるべきでしょう。
内定を貰っている場合、その話はこちらからするべきなのか？
それではすでに内定をもらっている場合、その旨の話はこちらからするべきなのでしょうか。
これはケースバイケースになります。
もちろん、こちらから「すでに別の会社から内定をもらいました」という話をしても差支えありません。
といっても、必ず別の企業から内定をもらったという話をこちらからすすんで話す必要もありません。
というのも、それは面接者の心境と信条に関わってくる問題だからです。
もし面接をしていて、すでに内定をもらっているということを相手に伝えていないことを心苦しいと思うなら、こちらからそれを相手に伝えたほうがいいでしょう。
隠し事をしているという心配や、隠し事をしていると心の負担になっているというときには、どうしても面接の受け答えが不自然なものになってしまうからです。
どのような企業でも、人事の担当者というのは応募者のことを隅から隅まで見ているもの。もし不審な点があるというときには、その部分を突っ込んで聞きたくなるものです。
すでに内定をもらっていてそれを隠しているというときには、人事担当者は「何か変だな」と思い、次々に質問をしてくるでしょう。
その結果、本来転職の面接に必要となる建設的な話し合いができず、結果的に質問に答えるだけ、またはできるだけ質問をはぐらかそうと取り繕うような態度になって面接自体も上手くいきません。
そんなことになっては相手に対しても失礼であるだけでなく、自分が伝えたいと思っていることも伝わらなくなってしまいます。
もし「内定をもらっていて面接をしてもらうのは心苦しい」というのなら、内定をもらったことを自分から伝えるのもいいでしょう。
内定をもらっている状態で面接を受けたとしても、それはマナー違反でもなんでもありません。
それは自分が優秀な人材であるアピールになるとともに、正直に伝えることは伝えるという人柄に対する評価にもつながるからです。
内定を貰っているか聞かれた場合、正直に答えるべきか？
面接において「すでにどこからか内定をもらっていますか」と聞かれた場合、もし内定をもらっているのなら正直に答えるべきです。
面接において嘘を言うことはできるだけ避けるべきことです。
内定をもらっていたからといって、面接官がマイナスの評価を下すことはありません。
逆に内定をもらっているということは、あなたを評価する点があるという証拠です。
もしかすると「嘘を言ってもばれるはずがない」と思っている人もいるかもしれません。確かに、その場で嘘を言っているかどうか確認する方法はありません。
しかし、世の中というのは意外と狭いもの。業界によっては人事の担当者同士につながりがあったり、転職者について同業他社で話題になることもあります。
そんなとき、「自分の会社に面接に来た人が内定をもらっていないと言っていたが、本当は内定を出している会社がある」ということが発覚すればどのようなことになるでしょうか。
すでにもらっている内定を取り消されたり、これから面接する会社の選考を落とされたりするだけでなくその業界では平気で嘘をつく要注意人物とみなされてしまうことにもなりかねません。
また、入社前に発覚するだけでなく、入社して実際に仕事を始めてから嘘がばれるということも考えられます。
そうすると、嘘をついて入社した人物として、社内の評価は一気に下がってしまうでしょう。
それほどのリスクを背負ってまで、「内定をもらいましたか？」という質問に嘘をつく必要はどこにもありません。
聞かれたことは正直に答えましょう。
いま面接している企業が第一志望であることをしっかりと説明しておくことが重要
面接で重要になるのは”どの企業が第一志望か”ということです。
他社から内定をもらっているかどうかよりも、今面接している企業が第一志望ということを伝えましょう。
しかし、実際には面接ではおそらく多くの人が、面接官から「第一志望はどこですか？」と尋ねられたときには「御社です」と答えることでしょう。
それは礼儀としては当たり前のことかもしれませんが、実際にはそう答えた人の中でも内定を辞退する人が少なくありません。
そのため企業の採用担当者は、応募してきた人の本気度合いをしっかりと把握しようとしています。
口先だけで「第一志望です」と答えても、それはすぐに見抜かれてしまいます。
どんな理由で、どれほどの熱意でその会社で働くことを希望しているのか、しっかりと志望動機などを考えて、具体的に「本気で御社を第一志望にしています」と伝えることが一番重要なことなのです。
内定をもらったけど、他に選考中の他社の結果を待ちたい。そんな時は？
転職活動をしていると「選考結果待ちが他にもある」という場合も十分に考えられます。
内定をもらった会社があなたの第一志望であればすぐにでも入社の手続きに入るのでしょうが、第二志望の会社から先に内定をもらった場合は結構困るのではないでしょうか。
では、先に内定をもらった会社にはどのような対応がベストなのでしょうか？
結論からいえば「返事を待ってもらう」のがベストといえます。
とはいってもどのように伝えればいいのかが悩みどころですね。
まずは内定に対して謝辞を伝えましょう。
その上で「現在、他社の選考結果待ちです。お返事をお待ちいただくことは可能でしょうか？」といった形で正直に相談してみましょう。
内定をもらった会社がすぐにでも働いてもらいたいという場合以外であればおそらく返事を待ってくれるはずです。
とはいえ会社もどれくらいまで返事を待ってくれるかは会社次第です。
具体的にいつ頃回答できるのかわかっていればその旨を伝えて起きましょう。
もし回答期限がわからない場合は少し長めに回答期限を伝えておくといいでしょう。
内定はあなたがその会社にとって必要な人材と判断した結果です。
多少回答が長引いても回答を待ってくれるでしょう。
こんな対応はマナー違反
仮に第二志望の内定を先にもらった場合、第一志望の会社の結果も気になることでしょう。
とはいえ次のような対応は転職者側のマナー違反になりますので注意してください。
きちんとした説明もなく回答を伸ばした結果、辞退する。
内定に対しての回答を待ってもらうのは決して悪いことではありません。
ですが会社側には正直に理由を伝える必要があります。
それが回答を待ってもらう側の最低限のマナーです。
内定をだした会社もあなたが入社してくれることを期待しています。
ですが理由の説明もなく単に待ってもらいたいというあなたの要望だけを会社に伝えてしまうのはよくありません。
ましてやその結果一方的に辞退するのはマナー違反に当たります。
とりあえず内定を承諾し、第一志望の会社の内定が出たら辞退する。
「希望の会社から内定をもらってしまえば、他の会社はどうでもいい」
そんな事を考えて転職活動をしていませんか？
第二志望の会社からの内定が先だった時、
「とりあえず入社の意思だけ出して、第一志望の会社から内定を貰ったら辞退すればいいや」
と考えていないでしょうか？
内定を承諾したということは入社の意思を確認したということになりますので、会社側もあなたの受け入れ準備に入ります。
準備の途中でいきなり辞退されると、その会社に多大な迷惑をかけることになります。
このような行為もマナー違反以前にその人の人間性を問われる部分でもありますので軽い気持ちで内定を承諾するのはよくありません。
まとめ
転職活動で他社を面接すること自体悪いことではありません。
会社側も複数社面接しているのは十分理解しているはずです。
既に内定を貰っているという可能性も視野に入れている場合もあります。
内定を貰った上で他社を面接する事もマナー違反ではありませんが、前述したように内定を承諾した後に急に辞退するなどの行為はマナー違反に当たります。
内定を辞退する会社も今後あなた（あなたが務める会社）と関わる可能性はゼロではありません。
転職活動はあなただけが良い結果になればいいというものでもありません。
あなたが不誠実な対応をとった結果、転職先の会社に迷惑をかける可能性もありますので、辞退する会社にも誠実に対応するのがベストな対応といえるでしょう。
「そろそろ転職しようかな…」
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